シーズン9 また反省会かよ

 お疲れ様です。キミタケと申します。

レギュレーションD環境2回目のシーズン、シーズン9を皆さんはいかがお過ごしでしょうか。

この記事では私のシーズン9がしょうもない結果に終わってしまったという事実を皆さんにお伝えしますのでご参考にどうぞ!(ヤケクソな導入)

先月に開催されたシーズン8は16041位。目標をレート2000に定めているプレイヤーとしては不甲斐ない結果に終わってしまい、いたく反省、大反省、猛省しました。その結果を重く受け止め、反省会のために記事を書きました。(前回の記事です)それは来たるシーズン9の最後を反省会ではなく祝勝会で飾るための準備のようなものであり、今月も目標に到達出来なかったことは、まさしく痛恨の極みです。プレイヤーとしての自信を損なう一月となってしまいました。

しかしながら前月の反省を活かして構築を組み、僅かながら前進した自分がいた事もまた事実であり、その事実を正しく受け止めるためにも言語化が必要であると判断したため、ここに記事を認めます。f:id:kimitakex:20230829103013p:image

 

・構築を組む

 先月の失敗を踏まえて私が第一に考えたのは、「パワーのあるポケモンを軸に構築を組む」という点です。言葉にすれば「そりゃそうだろ」となるのですが、具体的にランクマッチにおける「パワー」とは何なのでしょうか。その条件を私なりに考えてみました。

1つ目は、「終盤まで通用する型」です。軸となるポケモンの調整を環境に合わせて何度も変更したりしていると構築全体が不安定になってしまいます。そのため受動的な発想ではなく、主体的な発想で強さを発揮出来る型であるべきでしょう。

2つ目は「強い構築に強い」です。前期の私は「強いポケモンに強い」をモットーにまだ見ぬスターを探していたのですが、それは素人のやる事でした。強いポケモンは強いシナジーによって誕生しているのです。

そこで考えたのは前期最も優秀な結果を収めた、1位の構築へのメタになる要素を組み込むことです。前期1位はご存知攻め意識氏ですが、実際に使って感じた構築の強みはキョジオーンとカイリューのずば抜けたサイクル性能です。汎用性を伴いながら両ポケモンを崩す手段は非常に限られており、積み技はテツノツツミのアンコールなどが咎めてきます。その解答となる要素を考えました。

3つ目は「安定行動が出来る」です。テラスの読みや命中不安の技に依存した型はランクマッチの仕様上勝率の低下を招くリスクを発生させます。

技を快適に選べるポケモンであることが大事です。

 

考察を進めるうちに、これらの条件を満たすポケモンがパルデア地方に1匹だけ存在することが明らかになりました。それはハリーマンです。

小さくなるハリーマンの強み

・相手に対策を迫る主体的な型であり環境に多いカイリュー+サーフゴーの上から動ける

・回避率upによりアンコールで縛られにくい

・命中安定技、安定択を選びやすい

・特性いかくによる物理方面の耐久力

・環境に多くないポケモンなのですぐに型が特定されにくい(どくびし、みちづれ、どくどくなどの警戒を誘う、Sラインやテラスが分かりにくい)

・不快な上振れ勝ちを狙える

これらの要素からパワーのある実用的なポケモンであると判断しました。f:id:kimitakex:20230829012641p:image

彼女がハリーマンです。

HPは16n(+1の方がいいな、と何度も思ったのですが些事かなと思って結局放置しました)、Sは80族を十分に抜ける220くらいまで目分量で振って(調整意図不明)、残りを防御に振りました。特防に振るのも強いと思いますが、カイリューに抗える確率が高まるので防御振りがオススメです。

どくどくではなく剣舞を採用することで抜き性能を高められるのが強かったです。

テラスは苦手なすいりゅうれんだを抑えられヘビーボンバーを軽減出来る水…にしたんですが、中盤まで運用していたフェアリーも非常に強かったです。弱点が少なく、パオジアンのせいなるつるぎで突破されなくなります。

で、このポケモンの弱点はてんねんポケモン(ヘイラッシャ、ラウドボーン)、コノヨザル(ちょうはつ)、ミミッキュ(のろい)、水ウーラオス(みがわり貫通)、アーマーガア(ゴツメ+鉄壁型)、Hヌメルゴンヒードラン、テツノカイナ(へビーボンバー)、ディンルー(ふきとばし、ちょうはつ)、ドヒドイデ(くろいきり)、ハバタクカミ(眼鏡やほろびのうた)、その他Sの速い特殊アタッカー全般が挙げられます。

ハリーマンを処理出来るポケモンは現環境に多くいるので、これらのポケモンに手も足も出ず処理されるリスクが付きまとうのが難点です。

 

次に考えたのがやはり無起点で積むのは無謀すぎるなということで、あまり警戒されずに起点を作れるポケモンを探しました。f:id:kimitakex:20230829015000p:image

ハバタクカミです。最速エナジーから電磁波とマジフレを放つコンセプトです。ほろびのうたはフワライドバトンにカモられたので入れてみました。技変更後は一切遭遇しなかったのであまえるやにほんばれ(雨イダイトウ対策)、おきみやげ、いたみわけ、エナジーボールなどでもいいと思います。ノマテラは採用率が以前のシーズンと比べ低くなっていたので警戒されないかな〜という思いで選びました。ミミッキュのかげやイダイトウのおはかまいりを透かして行動回数を増やすのに使えますが、炎や水などでも良さそうに思えます。

 

ハリーマンもハバカミも初手にはやや出しにくいので初手要員を考えます。ハバカミ、サーフゴー、ツツミ、ディンルー、れんげきウーラオスハッサム、コノヨザル、ヒードラン、ブジン、カバルドン辺りに圧力を掛けたいです。

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それで目をつけたのがイダイトウ︎︎のメスです。フェアリーテラスはパオジアンやいちげきウーラオスとの遭遇時に緊急手段として使えます。シンプルな対面駒で、襷+がむしゃらやれいとうビームを匂わせる立ち回りが非常に優秀でした。

 

ここまでの3匹は殆どシーズン9序盤から固定して同じ調整で使っていましたが、残りの3枠は色々と試しながら変えていました。終盤に使っていた3匹をまとめて紹介します。f:id:kimitakex:20230829020758p:imagef:id:kimitakex:20230829020803p:imagef:id:kimitakex:20230829020812p:image

ハッサムキノガッサ、けしんランドロスです。

ハッサムは水テラスのハバタクカミに強く出られるくさわけ型での採用を決めました。

れんげきウーラオスに強く出るため水テラスのインファ採用で使っていた…のですが、電気パオジアンがあまりにも多く、仕方なしに地面テラバを採用しました。一応ミミッキュ対策なんですが蜻蛉がないのでランドロスなどに引かれるだけで終わってしまいます。机上ではなかなか強く一応要所での活躍はありましたが全然ミミッキュを処理出来ませんでした。

キノガッサキノガッサ以上でもキノガッサ以下でもないスタンダードなキノガッサそのものです。ラムの採用率も高いカイリューしんそくで縛られるシチュエーションがありそうだなと思ったのでゴーストテラスにしました。初手の誘導が強く、ヘイラッシャの選出を咎められ、ハリーマンが比較的得意なサーフゴーを呼べます。

キノガッサを見て出てくるパオジアンは大抵草テラスなのでそれを判断するのにも使える…と思っていたんですが…ラム電気パオが相当数を増し、その目論見は崩れてしまうのでした。耐久振りのダイスガッサやじならし採用などを検討すれば、もっと強いガッサに出来たかもしれません。心残りです。

けしんランドロスは受けル、遅めのサイクル、ドヒドディンルーなどへの対策として入れました。この枠はラムトドロクツキ、両刀アグノム、じわれディンルー、じわれ霊獣ランド、ちょうはつガチグマ、渦カイリュー、格闘テラスサフゴなど思いつく限り色々なポケモンを試したのですが、タイプが優秀で眼鏡ハバカミの妖テラスムンフォの一貫をテラス込みで切れる点などを評価して毒テラスけしんランドを呼びました。だいちのちからで耐久に厚くないウーラオスをワンパン出来るのが強かったです。しかしこの枠も振り返ればどうだったんでしょうか。もっと何とかならなかったのか…

 

・選出

(1)スタンパ

基本選出であるイダイトウ→ハバタクカミ→ハリーマン。前述の通りイダイトウはハバカミ、ツツミ、サーフゴー、れんげきウーラオス、ディンルーにやや有利なのでアドバンテージを取りやすいです。カイリューとパオジアンがおり、サーフゴーがいない場合などはキノガッサを誤魔化すためにラム持ちのカイリューや草テラスのパオジアンが初手に選出されるのでハバタクカミから繰り出して電磁波を入れます。ヒードランミミッキュ等ハリーマンが明らかに通しにくい場合はハッサムを選出します。

一見してスタンパらしいパーティへの勝率は60%近くでまあまあ高かったです。相手がカイリュー+サーフゴーを選出してくれると勝ちやすいですが、ハバタクカミ+ウーラオスのような選出をされたりすると途端に苦しくなります。

(2)蜻蛉ボルチェンサイクル

私の構築の場合初手はランドロスが蜻蛉、あるいはサンダーやボルトロスがボルチェンをしてきます。キノガッサに強く出られるポケモンですね。それに合わせて初手イダイトウを出します。ボルトチェンジは受けても大丈夫です。イダイトウへの明確な受け先がいる(波乗りを受けに来るのでヒスイヌメルゴンや水ロトムが多かった)場合はそのポケモンの選出もほぼ確定です。受け出ししてきたポケモンを無理やりシャドボで削り、2体目の適当なポケモンで倒します。その後はハリーマンを通します。

サイクル構築は交代技が安定択になるので、テラスを見たい、威嚇のA上昇を解除したい等の理由がある場合は殆ど交代技を選択します。その隙にちいさくなるを積むようにします。

(3)受けサイクル

キョジオーン、カイリュー、ヘイラッシャ辺りの遅めのポケモンをサイクルする構築です。ドヒド+ディンルーもこの枠でしょうか。

今期のキョジオーンは殆どが毒テラスで、かつ初手に出されます。地面技を受けるカイリューなどがいる場合は同時に選出されます。あと一枠はパオジアンやツツミ、ウーラオス、イダイトウなどの対面要員です。こういった並びにはハリーマンが強いので安心して投げます。ドヒドイデ絡みの構築は表選出と裏選出の違いが分からずあまり勝てませんでした。ツツミ、カイリュー、パオジアンなどの選出をされる事が多かったので、思い切ってハリーマンを通すプランで行くことが多かったです。

(4)雨パ

コノヨザル→ぺリッパー→イダイトウの選出をしてきます。5戦して5回この選出をされたので表選出のみを警戒します。

ハバタクカミでコノヨザルとぺリッパーを処理してイダイトウと対面します。アクアジェットのタイミングでハリーマンの威嚇を入れるため受け出しします。すると相手は威嚇ループを警戒し身代わりを押すので噛み砕くで割って下さい。ウェーブタックルでハリーマンを処理しに来るので水テラスで受けて噛み砕くを押します。イダイトウ側がテラスを切っていない場合は大体これで落ちる計算です。水テラスなどで悪弱点を消している場合は3体目のキノガッサマッハパンチを押します。これでも足りない場合は負け。相手の耐久調整やいのちのたまの有無で異なります。

ハッサムが水テラスならもっとやりやすいと思います。

(5)展開構築、バトン、壁

スタン寄りですがカイリューがエースの色が強い型でステロ始動が基本の構築。対戦前に「展開構築だ〜」とは判断しにくいですが一応分けました。カバルドンはガッサがいるためかあまり選出されません。ディンルーは平気で出てきます。ディンルー初手テラスの場合カイリューを選出していない場合が多いです。バトンや壁の場合、エナジーカミで殆ど警戒されないほろびのうたを使います。

(6)対面構築

ミミガッサカイリューなど。ミミッキュが厄介かつ被選出率が高いです。キノガッサのマッパに合わせて受け出しに来たりするのでそれを読んだり、ハバカミのノーマルテラスで無理やり倒したり、一所懸命頑張ります。地味に型も多く辛いです。呪いの採用率がすごく高い。終盤辺りから対策を考えていて、HBサフゴなどをハッサムの代わりに試したりしていたのですが、剣舞ミミッキュに突破されたりして、一旦考えるのを辞めました。

(7)受けループ

対策枠1匹で突破します。400戦しておひとりだけ当たった記憶があります。

 

・なぜ負けたのか

(1)小さくなりきれてない

小さくなるは6段階積めば相手の命中率が33%になってしまう強力無慈悲、ゲームデザインの根底を揺るがす許されざる悪魔の技ですが、普通に攻撃を当てられれば負けます。小さくなるを3回積んだ状態でつらら落とし命中→ひるみ→つらら落とし命中→ひるみ→つららおとし急所で負けたこともあります。26.5%のハイドロポンプを3回当てられたこともあります。元より弱点の多い戦術ですが、上手く展開出来た時にもそういった確率に依存する側面(側面というか全面)があります。有利な確率に持ち込めるとは言え、所詮確率です。

(2)どうせ小さくなんだろ

ハリーマンはマイナーだから型が不透明的な事をこの記事の序盤に書いたんですが、私の構築にはカイリューなどのエースらしいポケモンがいないので「ハリーマンが起点作成要員かもしれない」という誤認を与えにくいんじゃねえかということにこの記事を書いていて気が付きました。構築全体に圧力が足りないです。だから知識のある方にはハリーマンに厚い選出をされます。ハリーマンに頼りすぎでサブプランが無いのが弱い。だから結果として運頼みのプレイングになってしまう。ハリーマンは悪くない。この構築を作った方は初心者ですか?チオンジェン辺りと組ませたり、カイリューを採用したり、視野を広げて色々試すべきでした。

(3)パオジアンがデカすぎ

上位帯は突然終盤に掛けて特定の型や並びが流行しがちですが、電気テラスのラムパオジアンがめっちゃくちゃ強かったです。多分ドヒドディンルーなどを崩しつつ汎用性のある攻め駒なんでしょうけど、誰が考案なされたんでしょうか。怒涛の勢いで見かけました。

キノガッサで崩せず、ハッサムで崩せず、ハバカミの電磁波が通らず…ハリーマンで無理やり突破してやる!と思ったら、型によっては聖剣を搭載しており完封負け。構築全体がこのトップメタのポケモンに弱かったですね。あまえるカミだった時な引きの選択肢を取らないといけなそうなのでエナジーカミ対面は初手テラスを切らないかな?と思ってしまうのですが、初手電気テラスが非常に多かったです。地面テラバハッサムで何度か応戦しましたが、今度は草テラスだったり、ゴーストテラスだったり、零度をぶち込まれたり、散々な目にあいました。ハバタクカミがほろびのうたじゃなくてあまえるを採用していたら、最速じゃなくてもっと耐久振りにしてたらもう少し対応出来る余地があったはずです。

(4)ウーラオス デカい

普通にれんげきウーラオスに弱いです 呆れますね

(5)再戦に本当に弱い

非匿名TNかつ珍妙な並びの構築、不快な勝ち筋ということでガッツリお相手の記憶に残ります。私はお相手を覚えていません。「なんか型バレしてない?」と思ったら、前に戦った方のサブアカだった事もありました。せめて色々な構築を試したり出来ればいいんですが、社会人ということもあり沢山のポケモンを考察したり育成できず、ひとつの構築の練度を高める方向でゴリ押ししてしまうので、それが悪い方に働くことが多々ありました。再戦は情報が増えるので読み合いが増え、試合巧者の皆さんに狩られてしまいました。ある方と計4回対戦をしたのですが、1度有効急所で完璧に運勝ちしてしまいました。アレは申し訳無かったです。その後2000チャレでまたマッチし、しっかり屠られました。

 

・総括

 前期に比べ前のめりに構築を組み立てられ、勝率は上がりました。課題だった対カイリューの勝率も確実に向上しています。しかしシーズン終盤に大きく溶かすクセが治っていません。終盤までに順位を上げること、終盤に勝ち切ること、どちらも大切です。微妙に勝っていたからこそ更新出来ませんでした。プレイヤーとしての腕の未熟さというか、引き出しの少なさを感じました。

来月も多分ランクマはするつもり…したいんですけど、先月に比べて次の構築に繋がるヒントが見つけられていません。暗闇です。私はどうしたらいい?ハリーマン。ハリーマンどこ?小さすぎて見えねえや。ハリーマン?おーい、ハリーマン。

 

最高順位はここでした。

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